Windows10でChromeの通信が遅くなる場合の解決方法

この春Windows 10で行われたアップデート「April 2018 Update(バージョン1803)」を行うと、稀に特定条件下においてChromeでのサイト閲覧がまともにできなくなってしまう不具合が発生しました。(2018.10.7で不具合が継続していることを確認)

この不具合は恐らくハードウェア的(マザーボード・チップセット等)な相性により発症するものと推測されますが、検索した限りでは具体的な発生条件までは分かっていません。

この現象は、Edgeでは通常通りサイトを閲覧できるのに対し、Chromeを利用すると多くのサイトへのアクセスが不安定になり、「このサイトにアクセスできません 【URL】 からの応答時間が長すぎます。」といったようなERR_TIMED_OUTエラーのメッセージが表示され、Chromeではまともにブラウジングできなくなってしまいます。

このように動作が不安定になるのはChromeだけでなく、Firefoxやブラウザ機能を持つ一部ソフトでも起こるようです。

スポンサーリンク

発生条件

条件1: OSが Windows10 (Home、Professional 両方での発生報告を確認)である
条件2: Windowsアップデート「April 2018 Update(1803)」を行う
条件3: 不明(恐らく一部ハードウェアが該当している際に発生)

発生頻度はそれほど多くないように思いますが、海外でも同様の問題が話題になっていたので少ないというわけでもなさそうです。

直接的な原因

ここではネットワークの設定(WiFiやLAN等)に問題がなく、Windows10標準ブラウザであるEdgeでWebサイトが問題なく閲覧できることが前提となります。

問題が起きる直接的な原因はCryptographic Services(CryptSvc)というネットワークサービスが上手く動作せず、Chromeでの通信時にタイムアウトしてしまうことが原因のようです。

「コントロールパネル」の「システムとセキュリティ」にある「管理ツール」の「サービス」画面を開きます。

サービスの一覧の中に「Cryptographic Services」という項目がありますが、このサービスが今回の原因そのものとなります。

このサービスが原因であることを確認する方法として、「サービスの停止」を行った状態でChromeによりサイトを閲覧する方法があります。

このサービスが原因であった場合、CryptoSrvサービスを落とすことで問題なくブラウジングすることが可能となります。

解決方法、具体的な対策

サービスそのものを無効にする訳にはいかないので、Cryptographic Servicesのレジストリを書き換える事で解決します。

しかしながらレジストリの設定を変更すると、最悪の場合システムが動作しなくなり復元できなくなる可能性があります。
レジストリを書き換える事は基本的には上級者向け・非推奨なので自己責任にて行ってください。

最初にCryptographic Servicesのサービスを停止します。

次にレジストリエディタを起動します、「regedit」でレジストリエディタを検索できます(下図参照)。

レジストリの左ウィンドウのエクスプローラに一覧が表示されますので、「コンピューター\HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\SystemCertificates\Root」へ移動します。
ここで、Rootの下にあるProtectedRootsだけは権限により編集できないため、アクセス許可の設定を変更する必要があります。

上の画像のように、ProtectedRoots上で右クリックすると「アクセス許可」の項目があるので、アクセス許可ウィンドウを開き、今ログインしているユーザに「フル コントロール」を与えます。

アクセス許可を与えたら、Root を含めたレジストリをすべて削除します。
Root (ここを削除すると下の項目は全部削除されます)
Root-Certificates
Root-CRLs
Root-CTLs
Root-ProtectedRoots

参考にさせていただいたフォーラム(英文)
https://productforums.google.com/forum/#!msg/chrome/s5S1uPI0kMc/PVBgVbx6DAAJ

レジストリの削除が完了したらWindowsを再起動します。

Windowsを再起動するとCryptographic Servicesも起動(自動起動)していますが、Chromeも通常通り快適に利用できるようになっていると思います。

この問題を調査するにあたり、予めまとめてくださっていた下記サイト・フォーラムを大変参考にさせていただきました。
http://toranosuke.hatenablog.com/entry/2018-0808_chrome-win1803-trouble

https://productforums.google.com/forum/#!topic/chrome/s5S1uPI0kMc

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. きりんじ より:

    あけましておめでとうございます。
    半年間、色々試行&あらゆるブログを実践してましたが、
    クロームだけ調子悪く、本当に困ってました。
    ERR_TIMED_OUTエラーというキーワードからこちらのサイトう発見しました。
    そして・・・・。
    直りました。
    本当にありがとうございました。
    本当に感謝いたします。
    今後ともご活躍をお祈りいたします。

  2. cosaya より:

    はじめまして。私もGoogleChromeだけ不安定でずっと対策を探していました。
    こちらのサイトに行き着き、条件が合っていたので、早速レジストリを修正させて頂き、見事直りました。
    他にもブックマークを削除、拡張機能を整理、コマンドプロンプトからnetsh winsock reset等色々試行錯誤しましたがどれも効果がなく、長く愛用してきたGoogleChromeをあきらめかけていた所でしたので、非常に嬉しく思っています。
    どうしてもお礼を申し上げたく書き込んでしまいました。
    本当に本当に有り難うございました。