経年劣化を迎えたCD-R 外側から剥がれる!

当然の事なのですがCDやDVD、Blu-rayをはじめ、SDカードやUSBメモリ、HDDやSSDにも経年劣化による寿命があるのはご存知でしょうか。

私はよく聞く音楽(CD等)をCD-Rなどのメディアに焼いて、普段は焼いた方のディスクを再生するようにしているのですが、数日前に再生時に異音(CD再生時に何かが擦れる音)がして確認してみたら・・・ついに寿命を迎えていました。

DSCF0970

わりと頻繁に聞いていたCDですが、丁寧に使っていて寿命を迎えるのは初めての経験です。
(傷など全く入っていない状態)

先日久しぶりに再生してみると、CDの回転と共に物理的な異音(カサカサと擦れる音)がして、CDをチェックしてみると外側の淵の部分が剥がれかけていました。

ちょっとその部分をつまんでみたら上の画像のように表の部分がペリッと捲れてしまったのですが、実はこの剥がれた部分にデータが書き込まれています。

DSCF0971ディスクの裏側

後ろが白い紙なのでちょっとわかりづらいですが、剥がれた後はただの透明なプラスチックになってます。

上のCD-Rは焼いてからおおよそ10年ほど前で、たまに数時間再生するような使い方で、ここ5年ほどオーディオコンポにずっと入れたまま使っていました。

幸いにも、普段からマスターCD(購入したCD)を傷めないため、またmp3等の形式に圧縮して1枚(200曲くらい)で長時間かけっぱなしにできるようにするためCD-Rに焼いてから再生するので、すぐにまた作り直せますが、経年劣化って怖いですね!

見た目ではわかりませんが、表の部分が酸化?してやや脆くなっていることがわかりました。

そのお陰で人生ではじめて購入したCDも今だに問題なく聞くことができています。
一見すると寿命が長いので永遠のようにも感じられるかもしれませんが、扱い方次第で寿命は突如としてやってきます。
CD,CD-R等に限らずほとんどのメディアで寿命があります。

最初に参考として各メディアの寿命はどれくらいといわれているかを確認してみることにします。

メディアの品質やCD⇔CD-Rなど市販のディスクと書き込み可能なディスクで、更にはメーカーによってかなり寿命が異なります。

また、保存の方法によっては非常に大きく影響しますのであくまで参考の値としてください。

下記の寿命は外部からの損傷(傷)を除外した場合です。

光学メディア(CD,DVD,Blu-ray等)はちょっと物に擦ってしまったり、爪を立ててしまうだけでダメになることもありますので扱いには注意が必要ですね。

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各記録媒体のおおよその寿命

CD(CD-R)、DVD(DVD-R):  1年~30年

書き込み可能なディスクとして販売されているCD-RやDVD-Rは市販のCDやDVDと比べて寿命が短めで、基本的にはあまり寿命が長くありません。

経験的に特にDVD-Rは寿命が短いようです。

CD-RやDVD-Rはメーカーによって品質が大きく異なり、寿命が非常に大きく違ってくるため、大事なデータを保存する場合は多少値が張っても品質の良いメーカーのものを選びましょう。

日光が当たると非常にダメージが大きいので、直射日光が当たらない、高温多湿にならないところに保存するのがよいでしょう。

直射日光が当たる場所であったり、季節がらで高温多湿になってしまう環境では数年も持たない可能性があります。

逆に言えば、品質の良いディスクで非常に良い環境で保存できれば50年は保つかもしれません。

Blu-ray : ~50年

CD-RやDVDに比べ、Blu-ray は経年劣化に対する寿命がやや長いようです。
※ データがたくさん入る分、傷には弱いです

とはいっても、寿命にそこまで大きな差があるわけではないので大雑把に10年~20年程度持てば十分と考えるのが良いでしょう。

先ほども書きましたがメディアの品質に応じて寿命が非常に変わってくるのも事実。

2013年にパナソニックから長期保存向けに50年寿命を唄う商品も発売されています。
・ 参考
AV Watchさん の記事: パナソニック、50年寿命のBD-R「プレミアムモデル」

Blu-rayくらいの容量があれば長期保存するにしても十分だと思いますので、もし大事なデータを物理的に保存するなら、Blu-rayのメディアとしては非常に高額ですが上のような製品を購入してデータを保存しておくとよいかもしれません。

録画した番組などの映像ではなく(データのみの保存)、容量もBlu-rayがたくさん必要になってしまう場合は、個人的におすすめするのはHDDに保存する方法です。

これはパソコン環境が必要なので人を選んでしまいますが、バックアップとして残すならコストパフォーマンスがよくとても便利な方法だと思います。

SDカード、USBメモリ、SSD : 5年~20年?

フラッシュメモリの類のディスクは、電気的にデータを保存するタイプのものとなります。

USBメモリ等も永遠に使えそうな気がしますが、電気的に記録する媒体には実は書き込み回数に制限があったり、電気的なショック(静電気等)でデータが消し飛んだりするので他のメディアとは違う部分で扱いに注意が必要です。

参考までに、USBメモリの書き換え限界を迎えた記事をご紹介します。
Gigazineさんの記事: USBメモリの書き換え限界寿命が来ると何が起きるのか、実際に寿命が来たケースをレポート

また、いずれも何年も使わずに放置すると、データが蒸発します。
・ 参考サイト
Gizmodeさんの記事:SSDは高温で放置するとデータが消える。早いものは数日で

各メディアによってデータの保持できる期間は異なりますが、どの媒体でも5年放置するとデータが失われてしまう可能性があります。

定期的に電気を通すなどのメンテナンスが必要となりますが、当然年月経過による経年劣化もないわけではありませんので、長期保存の媒体として利用する場合は注意が必要そうです。

HDD 3年~10年

HDDの寿命は壊れやすいというのがイメージにあるかもしれません。

しかしながら、SSDやフラッシュメモリ(スマホ等)を除きHDDほど頻繁に他のメディアを利用することほとんどないでしょう。

HDDは主にデスクトップ型のPCやSSDでないノートPCで利用されていますが、その酷使っぷりは他に類を見ないほどです。

日常用のPCなどで使う場合は5年以上経過すると壊れてしまうのもしょうがないかもしれませんが、データの長期保存という点から見ると結構優秀な記録媒体かもしれません。
(月に一度だけバックアップするときだけ電源を入れて利用するなど)

保存用として利用する場合はHDDを定期的に(数か月~半年に一度程度)電源を入れて、触ってあげる必要があるようです。(ベアリングのオイルが乾かないようにする等のため)

バックアップを取る間隔とメンテナンスのために電源を入れる間隔は同じくらいだと思いますので、ちょうど良い使い方ではないでしょうか。

高温多湿の環境はすべてのメディアで大敵のようで、HDDもなるべく避けた方がよいようですが、こういった使い方なら20年以上壊れることなく動いてくれることでしょう。
(SSDも同じ?)

HDDが故障する場合はCDの経年劣化等とは異なり、物理的に部品の一部がダメになるケースがほとんどでしょう。

メディアが壊れた際にデータ復旧が一番行える可能性があるのもHDDです。(データ復旧サービスはかなりの高額)

まとめ

話がやや脱線して何のまとめかちょっとわからなくなってきましたが、CDやDVDは寿命があり、その時は突如としてやってくるので大事なものはバックアップを取っておいた方がよいというお話です!

CD、DVD、Blu-rayなどのディスクは良い保管場所であれば5年~20年、よく再生したり使ったりする場合は3~8年でディスクがダメになる可能性があるのでデータが読み取れなくなる前に手を打つように気を付けましょう。
※ 年数はメーカーのサポート等を加味した個人的な感覚によるもので、メーカーや種類、保管環境などで大きく変化するため裏付けのある数字ではありませんことご注意ください

音楽CDを100枚以上は持っているのですが、今回の件(CD-Rがダメになった事件)を受けて、近いうちにCDを全部バックアップしておこうと思います。

お勧めの方法 (音楽CDのバックアップ)

・ CDをイメージデータでPCに保存する(吸い出す)
・ 何のCDか分かるように、テキストデータ(txt)にイメージデータのファイル名(xxxxx.iso)と対応するCD・アルバムやアーティスト名などの簡単な情報を書いておく(印刷して紙媒体に残しておくと更に分かりやすいです)
・ 30枚分くらいまで1枚に収まるので、ある程度のCDイメージが集まったら、Blu-ray 1枚に収まるのでまとめて焼く

Blu-rayは空気が入らないような密閉型の専用ケースなどに入れて、湿気のない高温にならないところで保管する。(除湿剤など入れておくのもよいかも知れません)

CD-Rにして聞きたい時はイメージをCD-Rにそのまま焼くだけで聞くことができます。

CDのように、データに変化がないものはBlu-rayディスクにデータが溜まり次第焼いていくのが良いですが、データが常に変化する場合はBlu-rayのような光学ディスクは向かないので(変化がある度にバックアップを取り直さなければいけない)、そういったケースでは今はHDDがとても向いているように思います。

今PCのデータやCDのデータをどのように保管するか悩んでいる最中なのですが、私の場合は大容量HDDを2台用意して保管する形式にしようと思います。
※ HDD1台ではトラブル時に失われる可能性があるので、別々に運用する2台のHDDに同時に保管する(ミラーリング)ことでかなりの信頼性が確保できるものと思います

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